長九郎山(静岡県 西伊豆町・松崎町/995.7m)
2014年1月1日(元日)
ルート:池代(車止め前駐車場) ~ 長九郎林道 ~ ▲長九郎山 ⇔ピストン
あけましておめでとうございます。今年もどうぞ、よろしくお願いします。
さて、長九郎山は3つの登山ルートがありましたが、
崩落により大沢からのルートは通行禁止となっています。
実質的に、富貴野山宝蔵院からのルートと、池代からのルートの
2つのルートが、現在利用可能な登山道となっています。
昨年の元日は富貴野山宝蔵院ルートを登りました。
今年の元日は池代からのルートを登ります。
実は同じ池代ルートを昨年5月4日に登っており、
ルート上で間違えやすいポイントなどはこちらの記事をご参照ください。
長九郎山は登山口まで、通常はマイカーでアクセスします。
大沢温泉を抜け、長九郎山登山道案内図の前を左折します。右折ではありません。
林道は舗装されていますが、やや荒れています。注意して進みます。
林道の右側に沢が流れはじめて間もなく、駐車場に到着します。
車止め前の駐車場。元旦かつマイナーな山。さすがに先客はいません。
駐車場右奥の車止めを抜けると登山口です。人が通れる孔が開いています。
登山口。数字の書かれた柱があります。ここは「9」で山頂は「27」。
「18」がちょうど中間地点になるので、登るときの目安になります。
沢沿いの道をすすみます。常緑植物も多いのか、わりと緑が残っています。
わさび田の脇を抜けていく登山道も、伊豆ならではですね。
堰堤を乗り越えるようにかけられた木製の橋を登ります。
ところどころ、植林が混ざる道です。半雑半植ですね。
崩落した橋の横を抜けていきます。
ここで沢を渡ります。冬季で雨も少ないのですが、豊かな水量を誇ります。
沢を渡り、岩の剥きだした道を登ります。
このあたりから植林が増えてきます。
植林の間に雑木が混じっているのですが、冬で雑木の葉が落ちているため、
植林が目立ちます。
つまり新緑の季節に比べて、冬は植林のイメージが強くなりますね。
最初に林道を横切る地点が「18」番。ちょうど中間地点です。
少し登ると再び林道に出ます。ここに出たら林道を右に登ります。
思わずこっちに進みたくなるのですが、林道を右に進んでください。
駐車をしたスタート地点につながる林道です。
作業用林道のため、一般車両は進入できません。
10分もしないうちに、登山道入り口が見えてきます。
こちらが登山道の続きです。もともとは沢が流れていたかのような、岩ゴロの道を登ります。
そして、しぶとく植林が続きます。
長九郎山は何度も登っていますが、冬季にこのルートを登るのはたぶん初めてかもしれません。
ようやく、雑木が本気を出してきましたよ。
ヒメシャラやツバキ、そして伊豆特有の原生林が、ファンタジー系の景色を創っています。
いつも挨拶をする、ご神木風のおおきなブナ。こんにちわ!
半年前にくらべ、倒木がずいぶんと増えています。
崩落が進むとマイナーな山の場合はなかなか再整備ができないので、
廃道になってしまう登山道も出てきますね。
ヒメシャラの森です。ヒメシャラは木肌がステキですね。
思わず、なでなでしたくなる衝動に駆られる人も少なくないでしょう。
おや? 木から何やら光る牙のようなものが生えています。
よく見ると気温7度にもかかわらず、ツララでした。
他には一切ツララなどなかったのに、このツララだけが薄曇りの中で光っていました。
なんとも不思議な光景です。
お地蔵さま、あけましておめでとうございます!
岩を根で抱え込む古木。苔が生して、よりファンタジー色を強めています。
この不規則で揺れるような枝ぶりが、見ようによってはホラーっぽいですね。
山頂が見えました! さすがに今日は人はいないでしょう。
長九郎山山頂です!
先客はいないと思いきや、ご夫婦がお弁当を食べていました。
富貴野山側から登ってきたそうです。
もちろん、展望台に登ります。展望台に登ると、1000mを超えるんです。
今日は雲が多く、富士山は見えません。駿河湾側。
そして相模湾側。
何度もここに立っているものの、展望台でピーカンというタイミングは意外と少ないです。
あ、せっかくなので新年初、敬礼っ! 今年もどうかよろしくお願いします。
風が強いので、少し下ったところでお昼ごはんにします。
改めて写真で見ると、なかなかおどろおどろしい植生ですね。
あそこのベンチでお昼ごはんにしましょう。山頂よりは風が抜けません。
のんびりと食事をすませたら、出発です。ヒメシャラの群生地を抜けていきます。
苔生した味のあるベンチ。前回はここでお昼ごはんを食べました。
トコトコと下っていきます。このあたりから植林が出てきます。
途中の林道前の登山口に到着です。これは振り返ったところ。
林道に出たら、右へ下っていきます。
林道を下ります。長時間でなければ、林道歩きもアクセントになっていいですね。
ここから、また登山道に入ります。行く手には植林が待ち構えています。
植林を抜け、ふたたび林道を横切ります。ここがちょうど中間地点。
植林の合間に、雑木林も混じります。ホッとしますね、植林の合間の雑木林は。
またもや植林地帯を歩きます。
みんなまっすぐ育っていますが、人間と違って木はまっすぐ育たないほうが、
景色を豊かにしてくれます。
沢が見えてきました。沢の流れる音もまた、ステキなサウンドです。
よく、ラジオを鳴らして歩いている老人を見かけますが、
単独行のクマよけの目的ならともかく、基本的にはやめてほしいです。
自然の中の音がどれだけ素晴らしいものか、分からないのでしょうか。
そしてそれを邪魔されると、殺意まではいかなくても殴意くらいは抱かれても、
不思議ではないですよ。
そのステキな音を奏でる沢を渡ります。
堰堤の上にかぶさる枝に、花のようなものがついていました。
近づいてみると、たんぽぽのような綿毛です。コボタンヅルの綿毛でしょうか。
わさび田の横を抜けていきます。
ワサビが育つということは、水が綺麗で豊かな証でもあります。
陽向きが変わり、沢が美しく照らされキラキラと輝いています。
登山口に到着しました!
新年早々の山歩き、今年もたくさんいい山に登れますように!
おつかれさまでした!
■参考タイム(※食事時間のぞく)
【登り】1時間36分
池代登山口 →(48分)→ 長九郎林道分岐 →(48分)→ 長九郎山山頂
【下り】1時間12分
長九郎山山頂→(36分)→ 長九郎林道分岐 →(36分)→ 池代登山口
【トータル】2時間48分