Studio Logicの88鍵シンセ(メーカー曰くステージ・ピアノ)「Numa Compact 2x」を購入したので軽くレビューというか、まだあんまり触ってないので与太話を。
知ってる人は知ってるけど、知らない人は知らない、Studio Logicというブランド。
イタリアのブランドです。
一般の人には知られてないけど業界では有名な鍵盤メーカーFATAR(ファタール)が、自社ブランドとして設立したのがこのStudio Logic社。
くわしい経緯(いきさつ)はデジレコの記事を読んでいただくと話が早いかと思います。
⇒ FATAR ファクトリー潜入レポート! 第2回:Studiologicの誕生
今回購入したNuma Compact 2xの前に、Numa Compact 2という機種が発売されています(その前にはNuma Compact)。
Numa Compact 2の発売日が2017年6月24日。
これ、発売当時(その界隈では)ちょっとした話題となりました。
なにしろ、フルスケールの88鍵盤に「それなりの音源」と「スピーカー」まで搭載して、重さ7.1kg。
持ち運べる88鍵ピアノ(キーボード)として当時(今も)類を見ない革新性。
Numa Compact 2は氏家御大のレビューが、サウンドを含めて分かりやすいですね。
発売当時、おもしろいプロダクトだなと思ったのですが、個人的には欲しいとは思いませんでした。
というのも、自分は持ち運ぶ機会は皆無だからです。
これが持ち運べちゃうというのが大変なアドバンテージなわけで、持ち運ばないなら今使っているYAMAHAの電子ピアノで充分というか、ピアノとしてはそっちのがいいわけです。
なもんで、わざわざ買い替えや買い増しをするモチベーションにはつながりませんでした。
そんなNuma Compact 2の上位機種として2018年9月に発売されたのが、「Numa Compact 2x」。
鍵盤やスピーカーといった基本仕様はNuma Compact 2譲りですが、新たに9本のフィジカル ドローバーが搭載されたのが最大のポイント。
オルガンの音色作りのほか、シンセのパラメータ操作にも対応しています。
Numa Compact 2に搭載されている88音色に加え、オルガンとシンセの音色を追加した計100音色が搭載されたNuma Compact 2x。
このオルガン周り一式が搭載されたのが、購入の決め手となりました(・∀・)
いや、正直言うと最近というか長らく、鍵盤熱というか音楽熱が冷めてまして、
電子ピアノの上に書類とか本とか載ってて物理的に弾けないじゃんみたいな(笑)
まぁ、ほとんど鍵盤に触ってないのが日常だったわけです。
で先日、かなり久しぶりに楽器屋に足を運んでいろいろと触っていて気づいたのが、(今の自分的には)軽い鍵盤のほうが楽しいかも、という発見。
それから、オルガンの音色って妙にテンション上がるなぁという嗜好の変化もありまして。
以前は、ピアノの音(とタッチ)がテンション上がるマックス要素だったのですが、いまはそうでもないと(笑)
ということで、わりとオルガンがメインで、でもオルガンだけじゃないキーボードとして、可搬性を抜きにしてチョイスしたのがこの、Numa Compact 2xだったわけです。
ちなみにオルガンとNuma Compact 2xの鍵盤の相性は抜群で、すごく気持ちよく弾けますよ。
ヘタクソながら、私もチョイと弾いてみましたので、ご笑覧くださいませ。
2023年2月13日のファームウェアアップデートで、大幅な改良が施されました。エフェクトのアルゴリズム刷新をはじめ、諸々細かい修正も加えられています。
特に、オルガン周りが機能強化されており、オルガンを愛するあなたには嬉しいアップデート。
忘れた頃に、わりと本気のファームアップがなされるあたり、これからNuma Compact 2xの購入を検討される方にも心強い材料になるのではないでしょうか。
⇒[Numa Compact 2 / 2x] ファームウェアアップデートの情報はこちら
オルガンとかエレピなんかをメインに据えながらも、ピアノ「も」弾きたいという人には、このNuma Compact 2xはおすすめできます。
鍵盤は、いわゆる一般的なシンセの鍵盤よりはやや重さがありますが、電子ピアノのウェイテッド鍵盤に比べるとけっこう軽いです。
なんというか独特のタッチ感でして、言葉で説明するのは難しいので、気になる方は実際にお店で触ってみるのがよいかと思います。
あ、そうそう、Nord Electroの鍵盤が近いイメージです。Nordの鍵盤作っているのもFATAR社なので、当然といえば当然なのですが。Nord Electroよりちょい軽めのタッチです。
なお、Numa Compact 2xの展示店はかなり少ないので、タッチ感を確認する目的であれば同じ鍵盤のNuma Compact 2を試奏してみるのもよいかと。
ちなみにピアノをメインで考えるのであれば、正直Numa Compact 2xはオススメはできません。
素直に電子ピアノを購入するのがよいかと思います。
Numa Compact 2xの実売価格である約10万円を出せば、そこそこの電子ピアノが買えますし。
さてNuma Compact 2(x)、タッチが独特ですが、とても気持ちよく弾けます。
そして、慣れればピアノ音色もそれなりに豊かに表現することができます。
ピアノタッチではないので、ピアノの「練習」には使えないけど、ピアノ音色の「演奏」には(慣れれば)けっこう使える、という感じです。
なにしろきっちりフルサイズで88鍵盤ありますし、ピアノ音源もそれなりに鳴ってくれますしね。
追加のサウンドライブラリ「Japan Grand」はファクトリープリセットのピアノ音源よりも、使いやすいと思いますよ。
家でひとりで遊ぶ大人のオモチャとして最適なNuma Compact 2xですが、これを持ち運べるわけですから、持ち運んでライブなどで使いたいという人には、持ち運ばない自分が言うのもアレですが超おすすめです。
音色やエフェクト、レイヤーやスプリットなどを素早く操作できる操作系、ドローバーを使ったパフォーマンスなど、ライブをやらない自分が言うのもアレですが、ライブ向けにも使いやすい設計になっています。
メニューの階層も浅く、これはライブのみならず普段使いにもうれしいポイント。
スピーカー搭載なので、本体のみでストリートパフォーマンスもできますし、アンプに接続すれば大音量での演奏も可能です。
要するに、そもそも持ち運ばないとしてもオススメなわけですから、これが持ち運べるとなれば超オススメに決まってるでしょう、というお話です。
とういことで、Numa Compact 2xを欲しいと思ったアナタ。記事加筆時(2023年2月現在)一番安く購入できるのは、サウンドハウスかと思います。
89,100円(送料・税込)はアタマひとつ抜けてお買い得。
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良い点・悪い点を細かく書いている購入者のレビューは、いま読んでいただいているこの記事よりも参考になるので(笑)、ぜひ詳しく読んでみてください。
細かいことを気にしないイタリア人気質の方にはオススメ、細かいことを気にする日本人気質の方は、実機を確認してみてくださいね。
そしてステキな音楽ライフを♪ (๑•̀ㅂ•́)و✧ciao!