小楢山(山梨県山梨市)
2014年6月1日(土)
ルート:
【登り】父恋し路登山口~▲大沢ノ頭~小楢峠~▲小楢山
【下り】▲小楢山~(一杯水経由)小楢峠~(母恋し路経由)母恋し路登山口
今回はいままでノーマークだった小楢山へ登ってみることにしました。
山梨県は山梨市、旧牧丘町に位置する小楢山。
人気のルートは焼山峠からのようですが、
南斜面のほうが面白そうだったので、あえてマイナーなコースをチョイス。
実は途中まで、大弛峠に車で登るときに通る道と同じなので、
わりと見慣れた道に車を走らせます。
ちなみに筆者が握りしめている山と高原地図は2009年版。
オーチャードビレッジ・フフ(休業中)と書かれたホテル跡の脇が、
登山道の入口となっているため、そこを目指します。
ところがこのホテル、2年ほど前に「保健農園ホテル フフ山梨」として復活していたようです。
いまにして思えばこの、フフ山梨をナビにセットして目指せばよかったのですが。
いずれにしても道案内もこま目に出ているので、迷うことはありません。
右側がフフ山梨の敷地です。広いです。登山口駐車場は100m先とあります。
こちらがフフ山梨。いい雰囲気ですね。一度、泊まってみたいです。
そしてこちらが登山口駐車場です。
駐車場先は、獣避けの厳重なゲートが閉じられています。
一昨日もクマの目撃があったようで、いってみればクマ避けです。
このゲートはロックを外して、ゲートを開いて通ります。
よくある脇から人が通れるものではなく、ゲートを開けないと人すら通れませんよ。
ここで、地図を確認してみましょう。
ゲートから登山口まで、もし歩いて行くとなると往復2時間半ほどかかります。
コースタイムは緩めに書かれているので、たぶん実質2時間くらい。
うーん、それはアレなので、登山口まで車で進むことにしました。
というより、その予定で出発してきています。
登山ルートは、父恋し道から大沢の頭を経由し、小楢峠から反時計回りで小楢山へ。
下りはそのまま反時計回りで一杯水を経由地して再び小楢峠へ。
その後、母恋し道を下る八の字ルートです。
ギギィーッ。
鈍い音を立ててゲートが開きます。
すみません、実際は、なめらかに開きました。
車で入りますよ。
ちなみに山と高原地図2009年版によると、どん突きに5台ほどの駐車場があるようです。
それなりに整備されていると思いきや、途中、かなり荒れているところがありました。
車高(最低地上高)の低い車で入ると、お腹スッちゃうかもしれません。
父恋し路登山口です。
あとで分かったのですが、実はここ登山口ではなくて、
さらに林道を登ったところが本当の登山口です。
ここは下から歩いてきた人が林道をショートカットするための登山道なので、
車で入る人はさらに先へ進んでください。
もちろん、筆者らはそんなことはつゆ知らず、ここから登り始めます。
今日はクマが出そうなので、クマ鈴はダブルで万全の体制を敷きます。
マムシグサさんこんにちわ! 今日も後ろ姿が素敵ですね!
ところどころに配されている石仏の表情が、みんないいですよ。
ちなみに、母恋し路、父恋し路の云われです。
うーん、よくわからないですね!
そしてここが本当の父恋し路登山口です!
写真撮り忘れちゃいましたが、道が広く、路肩に余裕で駐車できます。
ただこのマイナーな山のここまで、車で登ってくる人はほぼいないと思うので、
ある意味気楽に停め放題です。
こういう山、好きですね。
達磨岩とあります。情報が少ないのでここはスルー。
新緑の季節の雑木林。最高です!
それにしてもこの山にある石仏はみんな表情がいい!
上の写真は顔を拡大してみましたが、実に穏やかな笑みを蓄えています。
苔生した岩岩に豊かな雑木。森が生き生きとしています。そりゃクマも出ますわな。
そんな中でも名前がつけられている姫百合地蔵。
うーん、どれだか分かりません。
こちらの父恋し路、変化に富んで楽しい登山道です。
ちなみに山と高原地図2009年版によると、父恋し路は破線ルートです。
が、ぜんぜん破線とは思えません。目印もしっかりしているし、
一般登山道と考えて差し支えないと思います。
もしかすると、新しい地図では破線ではないのかもしれませんが。
白雲の滝です!
この標識とのサイズ比較でも分かるとおり、滝というより沢の一部です。
手をあてて、水をすくって飲んでみます。
「甘くておいしい」と何とかの一つ覚えのような感想が口から出ると思いきや、
これが全然ちがいました。
スッキリとして実にクリアな味わいながら、厚みがあるのです。
このタイプの水には、あまり出会った記憶がありません。
まさに、隠れた名水の予感です。
この白雲の滝の左側を登っていきます。
ここは注意しないと、ちょっと分かりにくいかもしれません。
左から登ったら、その白雲の滝を渡りますよ。
上を見上げるとまさに緑のシャワー。シャワーというより、光のシャワーですね。
あ、いずれにしてもシャワーか。
美しい雑木林の中をすすみます。
目印がしっかりしているので、迷うことはないでしょう。
わりと岩場もあったりして、楽しいルートです。
そして出ました! 蛙石!
うーん … 。
続いて出ました! 屏風岩!
うーん … 。
いや、特に名前とかなければ、どれも素敵な景色ですよ。
特に名もないですが、こんなにも素晴らしい景色が広がっているのです。
森も見守り続けてきたであろう、大きな老木。
お、この道標は新しいですね。やはり整備が入っているようです。
これだけ大きな岩であれば、当然、名前がつけられているでしょう。
「羅漢岩」でした。 そうこうしてるうちに、
大沢ノ頭到着!
今日は富士山がバッチリ見え見えです!
もちろん、南アルプスも見え見え!
目を凝らすと、地蔵岳のオベリスクも見えますよ。
そして、やたら存在感のある四等三角点。
四等のくせして、なんだ、そのなりは! とつぶやきたくなります。
大沢ノ頭からは、いったん下ります。
出ました、幕岩です!
期待が小さかったからか、これはそれなりです!
陽の光に照らされて、緑がキラキラ輝いています。
そして、木漏れ日が美しさに追い打ちをかけます。
小楢峠到着!
ここから、分岐を右に進んで小楢山の山頂を目指します。
森を見上げ、じっくりと楽しみながら、山頂を目指します。
を、どうやら山頂が見えてきたようですよ。
小楢山山頂到着!
もちろん、小楢山山頂にて敬礼っ!
山頂は広く、眺望も素敵です!
一本、印象的なカラマツが立っています。
秋は、富士山と、黄色く染まったこの一本カラマツのコラボが楽しめそうです。
こちらが山の配置盤。あ、後ろに金峰山から国師ヶ岳が見えるのですね。
後ろを振り返ると、あ、あれは金峰山の五丈岩です!
せっかくなので、山頂でランチタイム。ランチというよりブランチですね。
ただ、朝は朝で食べているので、うーん、何ご飯か分からないご飯です。
ココロもオナカも満たされたので、下山開始です。
下り口がちょっと分かりにくいですが、この標識の脇になります。
一旦、焼山峠へ向かうイメージですね。
そして分岐点。小楢山山頂から下りてきたので、左にすすんで小楢峠に向かいます。
この雑木の感じは、まさに山梨の雑木の感じです。安心感があります。
そういえば途中、一杯水という水場があったのですが、水は枯れていました。
小楢峠。ここは左、母恋し路を下ります。
こちらがメインの登山道ということになります。
確かに、整備されているように見受けられます。
おおきなコバイケイソウ。
ここまで大きくなるということは、シカが少ないのかもしれません。
意外と小さな岩がゴロゴロしていて、歩きやすくはありません。
印象では、父恋し路のほうが、歩きやすかったかも。
植林が現れました。おそらく、林道が近いのでしょう。
母恋し路のほうは、父恋し路にくらべると変化にやや乏しい道ですね。
林道が見えました!
車を停めたところよりも上なので、見覚えはありません!
母恋し路登山口到着!
ひとまずおつかれさまでした!
地図を見ておさらいをしてみましょう。
現在地が母恋し路登山口。ここから少し下ったところがスタート地点。
そして、林道をさらに登ったところが父恋し路登山口です。
小楢山をこちら側から登ろうと目論む数少ない方は、
車で林道を上がる場合、父恋し路登山口までひたすら進むとよいでしょう。
そして、登山道も父恋し路を往復するピストンがおすすめです。
なぜなら、父恋し路のほうが変化に富んで面白いからです。
ためしに母恋し路もあるいてみたいという場合は、登りに母恋し路を、
下りに父恋し路を使うと、後半たっぷり楽しめると思います。
何より、実質唯一の水場ともいえる白雲の滝で、
あの隠れた名水を汲んで帰れますしね!
さてさて、車を停めてあるスタート地点まで戻ります。
母恋し路登山口から、およそ5分です。
帰りしな車のフロントガラスに、美しい緑色のクモがはりついていました。
ゲート到着! おつかれさまでした!
■参考タイム(※食事休憩のぞく)
【登り】1時間50分
父恋し路登山口下 →(1時間22分)→ ▲大沢ノ頭 →(18分)→ 小楢峠 →(10分)→ ▲小楢山
【下り】1時間
▲小楢山 →(15分)→ (一杯水経由)小楢峠 →(40分)→ (母恋し路経由)母恋し路登山口 →(5分)→ 父恋し路登山口下
【トータル】2時間50分