裸山(2003m)・唐松岳(1856m)(山梨県南アルプス市)
2013年12月14日(土)
ルート:みはらし台~アヤメ平~▲裸山~アヤメ平~▲唐松岳~アヤメ平~みはらし台
櫛形山に新しいルートができたそうです。
南アルプス市のホームページに予定図が掲載されています。
予定図となっていますが、このコースは平成25年7月7日にオープンしました。
そこで、ここを歩いてみようと前日(当日)夜中0:30に決めたのです。
前日ギリギリまでどこに登るか決まらないというケースが、
マイカー登山の場合は結構あります。
それではさっそく、櫛形山にレッツゴー!

えっ! 池ノ茶屋林道は11月28日から通行止めですって!
林道は冬季通行止めになるケースが多いので、事前にチェックしておかないといけません。
今年初めて、通行止めになりそうなエリアに進入したので、ぬかっていました。

丸山林道は通行可能だったので、とりあえず車を進めます。

そして みはらし台に到着!
急遽、北尾根登山道から登ることになりました。

こちらがみはらし台登山口。
道標にはアヤメ平まで95分とあります。山と高原地図のタイムは120分。
すでにa.m.11:00。諸々の事情でスタートが遅くなりました。

まずは展望台から景色を眺めます。いいですね。誰もいないし。

「気を付けていってらっしゃい」
やさしく微笑むお地蔵様。 いってまいります!

登りはじめ。うっすらと雪がついています。
林道の路面状況からみて、山頂までこんな感じかと思っていました。

素敵な雑木林。雑木林があれば、ご飯何杯でもいけますね。

分岐点。遊歩道と登山道に分かれています。
ここは素直に登山道をすすみます。

標高1500m。

木階段を登ります。
この登山道は雑木が美しいのですが、やや表情に乏しいですね。

登山道に、うっすらと雪がついてきました。

またも分岐点。先ほどの遊歩道とここでつながります。

わりと雪がふえてきました。
積もった落葉の上に雪がのっているので、非常に歩きにくいです。

滑る落ち葉の上に滑る雪、すべすべです。

左手には富士山。葉が落ちると、隙間からの展望の楽しみが増えますね。

カラマツ林です。
このあたりまで、比較的単調な道が続いたのですが、
ようやく山がその表情を変え始めました。

そしてアヤメ平周辺のエリアは、がぜん表情が豊かです。
浅間山の登りはじめを彷彿とさせる空気感が漂います。

動物の足跡がたくさんついています。豊かな森なんですね。

アヤメ平は害獣(主にシカ)から植生を守るためにフェンスに囲まれています。
扉を開いて、保護区へ入ります。

このあたり、アヤメの季節にはアヤメが咲き乱れるのでしょう。

それにしても、思ってたよりも雪が深いですよ。

ビョーッ! っと身体が流されそうな勢いでブリザードが吹きぬけます。
軽くヤバイと思いながらもすかさず写真をパチリ。

そしてアヤメ平到着!
今日は雪山のつもりではなかったので、予定外の雪山歩きとなりました。
でも雪山は楽しいので、嬉しい誤算です。

またいつブリザードに襲われるか分からないので、
あやめ平休憩舎を借りて昼食を摂ることにしました。

温かい飲み物は五臓六腑に染み渡ります。
そういえば冬山にテルモスを持たずに登る人がいるようですが、
温かい飲み物は時には命綱になるので必須ですよ。
あ、テルモスとはいわゆる魔法瓶水筒ですね。
THERMOS(テルモス/サーモス)社製のものが代名詞で、
そのままみんなにテルモスと呼ばれるようになった製品です。
その昔ですと、登山靴がキャラバンシューズと呼ばれていたのと同じです。

さて、のんびりとお昼を食べたうえにミルクティーまで嗜んだので、
出発しますよ!
で、櫛形山に行こうと思っていたのですが、
思っていたより雪が深いのと、時間も遅いので、
まずは裸山を往復して、それから唐松岳を往復しようということになりました。
アヤメ平を基点に、どちらも往復50分(山と高原地図)となっています。

まずは保護区を出て、裸山を目指します。

トレースがないので、目印のリボンを頼りにすすみます。

分岐点。裸山が目的地なので、右へすすみます。

目印がこまめにあると、雪山では助かりますね。

ここで迷いました。
実は帰りに撮った写真なので、トレースが二手に分かれていますが、
もともとトレースはなく、目印のリボンが左右両方についていました。
しかも、右のルートには先のほうまでリボンがついています。
当然、右にすすんだのですが、ロスト。この地点まで戻り、正解は左でした。

目印がしばらく途切れますが、登山道がしっかりとしているので、
地形を注意深く見るとすすむ方向が分かります。

裸山山頂への分岐点。山頂はもうすぐです。

雪山はワクワクしますね。これからの季節が楽しみです。

ジャン! 裸山山頂です!
悪沢岳、赤石岳、聖岳などが見えるという触れ込みですが、
残念ながらアルプスは雲の中。

振り返ると、富士山が先っちょだけ見えています。
裸山山頂にて敬礼っ!

うーん、こうやって彫刻刀で公共物に名前とか彫る輩がいますが、
将来地獄へ堕ちたとき、腕に彫刻刀で「タクミ」と彫られる刑が待ってますよ。

裸山は素敵な山でした。アヤメ平に戻ります。

帰りはトレースを辿ればよいので楽チンですね。
ただ、風の吹き抜けるような山ですと、行きにつけたトレースが帰りには無い、
なんてこともありますので、注意が必要です。

振り返ってお天道さまにご挨拶。

扉を開けて保護区に入ります。
扉に雪が引っかかってしまい、人が通れるギリギリの幅までしか開きません。

再びアヤメ平!
「手折られし あやめの花の 哀れさよ 君にも命の あるものを」
だそうです!

アヤメ平の植生は豊かでいいですね。なんというか、雰囲気が好きです。

保護区を出ますよ! 今度は唐松岳に向かいます。

おや、誰か先行者がいますね。

先行者の正体はキツネさんでした!

まさに唐松岳の山名のとおり、唐松林が続きます。

唐松岳山頂到着! 敬礼っ!

なんてことない山頂でしたが、山頂標識の頭に生えている苔は、
コケティッシュで素敵でした。

さて、折り返します。裸山のほうがよかったなぁ(個人の感想です)。

とはいえ、雪景色は楽しいですね。保護区に再び入ります。

本日3度目の、アヤメ平到着!

アヤメ平をあとに、下山します。

本日の最低気温は氷点下5.9度。
風が無ければ、このくらいの気温は冬山としては暖かく感じます。

落葉に雪ののった歩きにくい道を下っていきます。
下りだと特にこわいですね。

雪がなくなりました。木階段を下っていきます。

時刻は16:00を過ぎました。日が短いので、この時期としては遅い下山です。

富士山も夕日に染まり始めています。

分岐点通過。登りと同じ、登山道のほうを下りていきます。

展望台到着。日の沈む前のこの時間帯の景色も、素敵ですね。

登山口到着。ポツンと停まっている車に戻ります。

富士山と月の競演です。 おつかれさまでした!
■参考タイム(※積雪あり・食事休憩のぞく)
【トータル】4時間37分
みはらし台 →(1時間46分)→ アヤメ平 →(40分 ※ロストあり)→ ▲裸山 →(25分)→ アヤメ平 →(22分)→ ▲唐松岳 →(26分)→ アヤメ平 →(58分)→ みはらし台