猫越岳・三蓋山(静岡県伊豆市)
2014年5月4日(日)
ルート:仁科峠~▲猫越岳~猫越峠~つげ峠~▲三蓋山 ⇔ピストン
仁科峠から猫越峠は何度も歩いているのですが、その先は歩いたことがありませんでした。
三蓋山は以前、天城側から登ろうと思ったものの未達だったので、
今回は反対側、仁科峠から猫越峠を抜けて登ってきましたよ。
仁科峠へは車でアクセスします。お、左奥に富士山が見えていますね。
スタート地点。車は数台駐車できます。
よほどのことがない限り埋まることはないと思います。
出足は笹山です。丘の上の展望台まで抜ける道筋が絵になります。
振り返るとこの景色。今日は富士山が見えていますね。
天城牧場へ通じる作業道を横切ります。
背の低い木樹が特徴的な伊豆山稜線。楽しい森です。
下に見えるのは天城牧場。時期によっては、放牧されている牛を見ることができます。
ひたすら階段を登ります。
土が痩せて階段の段差が大きくなってしまっているので、
階段の脇を歩く方が楽かもしれません。
後藤山到着!
山頂という趣はありません。伊豆山稜線歩道は高低差が少ないので、
いわゆる山頂然とした山は少ないのです。
今日はとてもよい天気に恵まれました。
アセビの花が鈴なりに咲いています。
登山道にたすき掛けされた、まるでオブジェのようです。
ミツバツツジの彩りもステキですね。
せっかくなので、展望台に立ち寄りましょう。
やはり気温が上がってきているようで、抜けるような眺望は望めません。
富士山が見えているのは嬉しいです。
背の低い木樹の間を抜けていきます。冒険心をくすぐるような森の表情です。
猫越岳山頂の池に立ち寄ります。
こちらが猫越岳山頂の池。かつては火山湖としてロマンあふれる様相を呈していました。
ところが残念なことに、
すでに火口は侵食で失われていることが白日のもとにさらされてしまい、
いまでは単なる池として扱われています。
ずっと車海老だと思って食べていたエビが実はバナメイエビだった、そんな寂しさを感じます。
余計な情報ですが筆者は甲殻類がそれほど好きではありませんので、
車海老がバナメイエビであっても、何の影響も受けません。
切り株が自然の器となって、新たに木々が芽吹いていいます。
ところどころにファンタジックな要素が散りばめられているのも、
この伊豆山稜線の魅力です。
猫越岳到着!
猫越岳(ねっこだけ)の由来ですが、根っ子が多いからだとか、
猫が越えるから(ってそのままだし他にも猫が越えそうなとこあるし)、
諸説あるようですが、諸説あるほどのメジャーな山ではないので真相は闇の中です。
アセビやツバキなどの原生林。植物音痴なので詳しくは分かりませんが、
森は大好きです。だったら少しは勉強しろよと思います。
それはワインも同じで、フランス人並にワインを飲みますが、
ワインには全然詳しくありません。
可憐な桜です。陽の光を浴びると、植物はより美しく輝きますね。
そして美しすぎるブナの原生林。この緑があれば、ご飯何杯でもイケちゃいます。
猫越峠到着!
「ネッコパス」ってなんだがカワイらしい響きですね。
猫越峠から先は初めて歩きます。
スケール感の大きなブナの原生林が広がり始めます。
ヒメシャラなども所々に配されていて、えもいわれぬステキな原生林です。
猫越峠までは背の低い植物が多かったので、
この大きなスケール感は猫越峠以降の醍醐味です。
ヒメシャラとアセビの新芽のコラボレーション。
そして森を見守り続けてきたブナの大木。
こっちまで歩いてきてよかったです。
ツバキがまだ残っていました。
ところどころ、橋がかけられています。
道標はこまめに配置されていて、道もしっかりしているので迷う心配はまずありません。
つげ峠到着!
手持ちの地図にはルートが載っていませんが、湯ヶ島まで下りられるようです。
アセビの新芽のあいだを抜けていきます。
ふと空を見上げると、雲に虹がかかっていました。何かいいことが起こりそうですね。
横に伸びた親木から縦に3本、まっすぐ伸びるヒメシャラ。
むしろ、こちらのほうが猫越(ねっこ)に相応しい道程です。
それにしてもこのあたりのブナの原生林は、ブナ好きにはたまらないと思いますよ。
三蓋山山頂到着!もちろん敬礼っ!
山頂でランチです。ベンチもあって休憩にはもってこいの場所ですね。
ご覧くださいこの見事なブナ林。
これから葉が密になっていくと、さらに緑々しく鮮やかになっていくことでしょう。
ちなみにこの伊豆山稜線歩道は、アップダウンが非常に少なく緩やかな道が続くため、
トレイルランナーにも人気のコースです。
「登」山と考えると少々物足りないと思えるかもしれませんが、
のんびりと森を楽しむには最適なコースとなっています。
素晴らしい森林をおかずにのんびりランチを堪能。出発します。
一箇所、崩落している場所がありました。
土が緩んでいるので、気を緩めるとズルッといってしまします。
つげ峠通過です。
確かにこの付近は、落石があってもおかしくない雰囲気が漂います。
いちいち写真にコメントをつけるのも野暮になるほどステキな森が続きます。
猫越峠に戻ってきました!
猫越峠から先は、植生が変わって全体的にこじんまりとしますが、
これはこれでまた表情が変わって楽しめます。
時にはくぐらないといけないほど、背の低い木々が覆いかぶさります。
猫越岳に戻ってきました!
アセビロードを抜けていきます。曲がりくねった枝ぶりが独特でいいですね。
ミツバツツジの差し色もココロ踊ります。
後藤山通過!
仁科峠展望台。下に見えるのが駐車スペースです。
仁科峠到着! おつかれさまでした!
天城側からこの稜線を登った時は、植林が多く正直見どころが少なかったので、
仁科峠からピストンをするなら三蓋山までがベストかもしれません。
■参考タイム(※食事休憩のぞく)
【登り】2時間48分
仁科峠 →(1時間)→ ▲猫越岳 →(23分)→ 猫越峠 →(56分)→ つげ峠 →(29分)→ ▲三蓋山
【下り】2時間16分
▲三蓋山 →(20分)→ つげ峠 →(45分)→ 猫越峠 →(23分)→ ▲猫越岳 →(48分)→ 仁科峠
【トータル】5時間4分