シラケ山(1274m)・烏帽子岳(1182m)(群馬県 南牧村)
2013年11月30(土)
ルート:
天狗岩登山口~▲天狗岩~▲シラケ山~(岩稜ルート)~▲烏帽子岳~(横道)~天狗岩登山口
と妙義山は石門コース一周。
初めて登った西上州の山が、このシラケ山と烏帽子岳でした。
まだロクに岩稜歩きの経験もなかった当時、とてもスリリングで、
西上州の山は面白いなぁと思い、それから西上州の山には結構登りました。
そして、しばらく間が空いていました。
集中して同じエリアに続けて登って、その後しばらくいかないというのは、
筆者のパターンとしては多いです。
久しぶりに西上州の初心に帰ろうという思いもあり、
西上州で初めて登ったこの山に、登りにきた次第です。
天狗岩駐車場。シラケ山、烏帽子岳への登山はここからスタートします。
先客はいません。西上州エリアは登山エリアとしてはあまり人気がありません。
おそらくの理由は、まず第一に交通の便が悪いこと。これは決定的です。
原則、車でのアクセスが前提となる山が多いのです。
第二に、標高の高い山がないこと。
高い山が好きな人には魅力を感じる山が少ないのでしょう。
駐車場から登山口へ向かいます。登山口まではすぐです。
この西上州エリアは、妙義エリアとそれ以外のエリアと分けられると思います。
妙義山は日本三大奇勝に数えられており、奇石怪石が連なるその景色は、
見るだけでも興奮する素晴らしい景勝地です。
登山エリアはかなり危険な場所も多く、表妙義の一般登山道以外のルートは、
足を踏み入れないほうが身のためという印象があります。
その他の西上州エリアも危険な箇所はありますが、
筆者のような一般登山者レベルでも存分に楽しめる岩稜帯の多い山が点在していて、
東京からのアクセスもよいので、日帰り登山で楽しむには面白い山の多いエリアです。
天狗岩登山口。駐車場からすぐです。久しぶりにやってきて、懐かしさを感じます。
今回は、以前に登山ツアーで知り合ってから何度がご一緒している、
脂の乗った男性2人と筆者と相方の、計4名での山行となります。
入口にわずかな植林があります。
西上州はの山は土が痩せていて、植林に向かない土地柄もあり、
全エリアに渡って植林が少ないのは、雑木好きの登山者にとっては嬉しいところです。
落葉をかき分けるようにして沢が流れています。まるで一枚岩の上をなめるように流れています。
今日は素晴らしい天気に恵まれました。眺望も期待できそうです。
二俣分岐点に到着。廃小屋があります。
まずは天狗岩山頂経由で烏帽子山を目指すため、右へとすすみます。
帰りは、左から戻ってくる予定です。
ずいぶんと先の話し、烏帽子岳の山頂でようやく気付いたのですが、
デジカメの記録設定が16:9のモードになっていたので、
写真がずいぶんと縦長です。
空気が凛として気持ちがいいです。里山感覚が楽しめるのも、西上州の魅力です。
そしてアッという間に天狗岩到着! 景色も素晴らしいですよ!
せっかくなので、展望台へ向かいましょう。
ヤッホー! 浅間山さんこんにちわ!
そして妙義山ごしの谷川連峰。やっぱり妙義はゴッツゴツです。久々に行ってみたいですね!
場合によっては、今日いっちゃう?
素敵な景色を充分に堪能したら、いよいよ岩稜帯に向けて出発! 進めっ!
いやいや、さすがは西上州。まさに道なき道を進むのです。
っていうか、道がなくなっちゃいましたけど。
つまり道なき道ではなくて、道なきだったと。いわゆるロストというやつです。
ロストした時は、元に戻るのが原則ですよ。
再び天狗岩! 今日2回目です!
こっちが正しい道でした。西上州イコール道なき道という先入観が行く先を狂わせました。
ここで分岐点。横道コースというのは普通の登山道。次のチェックポイントまで20分。
右に行くと岩稜コース。合流する同じチェックポイントまで1時間20分。
山と高原地図では破線ルートになっています。
今日のお目当ては、この岩稜コース。当然、右へすすみます。
えっ!とあとで気付いたのですが、これがシラケ山山頂ですおそらく。
山頂標識などが特に見当たらなかったのですが、前回登った時にははあったような気がしています。
烏帽子山岩稜ルートを進みます。道なき道をすすむ感じが素敵です。
ヤセた尾根道。ヤセているのは西上州らしさの象徴です。
そういえば、道の駅とかの売り子さんも、ヤセている人が多い気がします。
気のせいかもしれませんが。
また眺望が素晴らしいですね。
それほどの標高でなくても素晴らしい眺望が堪能できるのも魅力のひとつです。
そして今日は天候に恵まれてなによりでした。この大展望にテンションも上がります。
岩につかまって、その側面に回り込みます。なかなかスリリング。
両側が切り立った崖の真ん中を抜けていきます。この感じ、楽しいです。
烏帽子岳への矢印。この案内表示がなければ、登山道なのか疑いたくなる人もいると思います。
土が痩せているので、木の根があちこちに浮き出ています。
ある意味、あばら骨のようです。
自然の作り出したロープを頼りに、壁面を慎重に下ります。
チェックポイント到着! ここで、横道と合流しました。帰りはここをまっすぐ戻ります。
ふかふかの落ち葉の道をすすんでいきます。楽しいですが気を抜かないように。
ルートとしては一般登山道ですが、なかなかタフな登り場もあります。
山頂直前のロープ場。これを登りきれば山頂です!
ジャン! 烏帽子岳山頂到着! もちろん敬礼っ!
実は、思っていたよりあっけなく着いてしまいました。
今回登った破線の岩稜コースは、初めて登った時はもっと手応えがあったと思ったのですが、
あのころに比べて自分が成長したということでしょうか。
時間が早いので、食事は摂らずに下りに入ります。改めて写真で見ると、それなりのコースです。
落ち葉を踏みしめながら、冬の陽射しを楽しみます。
岩稜コースとの合流地点。今度は一般登山道である横道コースをすすみます。
黙々とすすみます。楽しくないわけではありません。
無駄話をしないで歩くのが、筆者らの山歩きの基本です。
もちろん、他愛もない話題で短時間、盛り上がることもありますよ。
分岐点通過! 登りに岩稜帯に入ったあの分岐点です。横道を使うとアッという間ですね。
振り返ってみました。右が岩稜コース、左がいま下ってきた一般登山道の横道です。
途中、橋が崩落していました。一旦下に下りてから丸太伝いに登ります。
二俣分岐点に合流しました。行きはここを右に登って天狗岩を目指しました。
あたりはすっかり葉が落ちて、冬の様相を呈しています。
道路が見えてきました。登山道入口です。
駐車場到着! おつかれさまでした!
■参考タイム
【トータル】3時間55分
天狗岩登山口 →(50分)→ ▲天狗岩 →(展望台・ロスト込 41分)→ ▲シラケ山 →(岩稜ルート 1時間2分)→ ▲烏帽子岳 →(横道 1時間22分)→ 天狗岩登山口
■オマケ
今回同行のお二人は、妙義山に行ったことがないとのこと。
まだ時間も早いので、ちょっと足を伸ばして妙義山行ってみます?
ということで膳は急げで妙義山に向かうことにしました。
途中、道の駅 オアシス南牧でランチタイム。
ゆず山椒やさしみ蒟蒻などを購入し、いざ妙義山へ!
妙義山駐車場到着! 相変わらず異様な風貌が魅力的! 初めての二人も興奮気味です!
日本一の大黒像! 金の匂いがぷんぷんしまします!
そうはいっても午後1時45分なので、今日は石門群登山道入口から、
石門一式を見て中之嶽神社へ戻るプチルートを歩くことにしました。
かにのこてしらべ。まさにこてしらべといった、軽いとっつきです。
第一石門。これが自然に造られたものとは思えないですね。
下から見上げるとこの迫力。まさに奇勝。自然と声が出てしまう造形です。
こちらはかにの横ばい。足場もちゃんとあるので、それほど危険ではありません。
そしてたてばり。第二の石門を抜けていきます。
続いてつるべ下り。ここは結構な高さを下ります。
見上げるとこんな感じ。鎖も新しいので、比較的最近架け替えられていますね。
こちらは第三石門。門の先は行き止まりになっています。
こちらは第四石門。石門の先には大砲岩が見えています。
くるりと回って見晴台にやってきました。向かいの大砲岩の上に人がいますね。
以前、大砲岩の上に立ちましたが、結構怖いです(笑
いやぁ、楽しかったっすねぇ。3000m級の山とはまた全然違う面白さがありますね!
なんてことを話しながら、てくてく下っています。
中之嶽神社へもどってきました。せっかくなので参拝していきます。
おつかれさまでした! 帰りは「もみじの湯」でひと汗流していきましょ!
運気上昇の日本一のだいこく様の顔ハメ看板に顔をハメて写真を撮るアラフィフの先輩。
本人の名誉のために、目線に黒を入れさせていただきました。
■妙義エリアについて
妙義エリアは結構前に登ったとき、地元の登山者の方から、
破線ルートは危ないよ、死ぬよ、と散々脅されて、石橋を叩くふりするビビりの筆者は、
そもそも登れるルートとしての認識を持たないまま今日に至っていました。
妙義エリアはここ数年で鎖が増設され、その昔よりは随分と登りやすくなっているようです。
また、以前に登った時に比べると岩稜歩きの経験も少しは積んでいるので、
少し可能性を広げて、破線のルートにも挑戦してみようかなぁと思うと、
とたんに行ってみたい場所が増えました。
なにより岩稜歩きは楽しいので、またひとつ、遊び場が増えそうで嬉しいです!